開祖は今から約千二百五十年前、天平九年(737年)僧行基が聖武天皇の勅願により、紀州熊野大神の分霊を勧請し祭祀したものです。
延期三年(993年)大江千里の孫大江朝臣良言律師が宗吽院第一世になりました。
当時、阿武隈川の下流に位置する宗吽院に、菅原道真公の愛娘みよこ姫が輿入れし、良言律師中興の祖となり、以来千二百有余年連綿として法灯を守り、今日にいたりました。
この間、慈覚大師をはじめ多くの高僧、藤原藤房卿、源頼義、北畠顕家公等の貴族、武将の来院も多くありました。
また、皇室をはじめ、幕府や諸大名の尊信、遠近の人々の厚い信仰を得て、数町歩に及ぶ境内に四十八棟の堂塔を有するほど繁栄しました。