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今昔まるもり語り

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いのしし料理を提供している金八寿司さんから、「『すしの雑誌』にウチの寿司が掲載されたんだよ!」と伺いました。
『すしの雑誌』は、寿司職人が愛読するような専門誌です。
※金八寿司さんは、漫画「美味しんぼ」でも紹介されています。

そんな雑誌で金八寿司さんの、いのししのなれ寿司(発酵寿司で作るのに二か月)、ステーキ寿司山椒魚の握りが紹介されました。
金八寿司さんでは他にも、いのしし丼やいのしし鍋がメディアで取り上げられる事が多いのです。
その理由として親方の砂澤さんは、「いのししという食が、丸森でしか食べる事ができないものだから。」とおっしゃいました。

では、どうして丸森でいのしし料理を出そうと考えたのか?
親方の話を聞きながら、昔を振り返ってみました。

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丸森町を語る時にかかせないのが東北第二の大河・阿武隈川です。
東西に貫流するこの川によって境が作られて、丸森町は様々な動植物の北限・南限となっています。
気候においても丸森町は宮城県で一番温暖な場所です。

〇昭和39年、「阿武隈ライン舟下り」が設立されました。
江戸時代の阿武隈川は、幕府直轄地だった福島から江戸へ御城米(ごじょうまい)を輸送する川として利用されていました。
その舟運の歴史を、丸森の観光に活かすべく始まったのが阿武隈ライン舟下りでした。
(下の写真は、阿武隈ライン舟下りから提供いただいた、創業当時の舟下りの様子です。)

〇昭和46年、金八寿司が開店しました。
寿司屋を始める時には、周りには寿司の店は無く、いろいろな人からお寿司屋なんて始めるのはやめろと言われていたそうです。
しかし開店してからすぐにお客さまは来るようになり、数年でお店を建てるまでになりました。

〇昭和63年、阿武隈急行が開通しました。
そこで金八寿司の親方は、「これからは丸森に観光の客が大勢訪れる。丸森に来る人に、ここでしか食べる事が出来ないものを提供しなくてはならない。齋理屋敷のダンポさんは、いのしし鍋を食べていたと言われている。丸森はいのししの生息地の北限になっているから、これを郷土料理として提供しよう。」と考えたそうです。

昔は温かい火の食べ物はご馳走とされていました。
また、「旅」の語源の一つに「他火」というのもあり、見知らぬ土地で他人の囲炉裏の火にあたる事をさしているそうです。
そういった事から、観光に来るお客さまに温かい鍋のご馳走として、しし鍋を始めたそうです。


その後、金八寿司ではお客さまにリーズナブルに食べてもらえるように、いのしし丼、ステーキ寿司も提供し始めました。
さらには、お土産品についても親方は一計を案じ、レトルトの「いのししカレー」作りました。
「いのししカレー」には、田畑を荒らした猪が華麗(カレー)に変身させられたというストーリーを盛り込んだ、親方の遊び心が感じられる一文が書かれています♪

〇ある時、阿武隈ライン舟下りにテレビ局が取材に来ました。そこでテレビ局の制作スタッフが、「舟下りにしし鍋を乗せて撮影したい」と要望されたそうです。
それがきっかけで、舟の中で食べるしし鍋が定番化したのでした。

今では冬の風物詩となっている「こたつ舟」と、そのこたつ舟のメニューとしても親しまれている「しし鍋」。
言葉にしてみれば一言くらいのものですが、その背景にまで思いを馳せると、丸森ならではの地域性にいろいろな人の思いが重なって、一つの観光の歴史が作り上げられてきたという事がわかります。

季節はもう春になり、鍋を楽しめるのはまた少し先の季節になりますが、金八寿司さんでは通年で「しし鍋」を提供しております。
訪れた際には、地域の味覚・郷土の料理としてぜひお楽しみください♪

@まと

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