3月12日、4年ぶりの開催になる「小斎伝統 奉射祭」が開催されました。
2019年3月の開催を最後に、
東日本台風、新型コロナの影響で中止が続いていましたが、
今年はお祭りを本祭のみ、神事のみ、かつ地域住民を中心とした条件下での開催となりました。
本祭は弓士たちの水垢離から始まりました。
前日まで20℃近い温かさを記録していたのに、この日は最高気温11℃。
お天気も曇り空とあって、より寒さを感じます。
そんな中、「盛大に盛り上げろ~」という神の声?に、
観客に向けても水垢離のサービス✨
こうしたライトな雰囲気が合間に見れるのも奉射祭の良い所🎵
次に行われるのは「御神的神事」。
目隠しをした宮司が1年の天候を占う際に使われるのは桑の枝と、蓬(よもぎ)の矢。
的の白い部分に当たれば晴、黒い部分は雨、外れたら風となります。
結果は、以下の通りになりました。
2月▶風
3月▶風
4月▶晴
5月▶晴
6月▶雨
7月▶晴
8月▶晴
9月▶雨
10月▶雨
11月▶晴
12月▶雨
水垢離を終えた弓士たちが支度を終え、拝殿でお祓いを受けたのち、
いよいよメインの神事へ赴きます。
奉射祭の由来は、寛永20年(1643)に小斎佐藤家四代領主 清信公がはじめて行わせ、五穀豊穣や地区内の安全祈願、武術の鍛錬などを目的としたとされています。
そのため、今も弓を射る前は弓士がお殿様に神事を行ってよいかお伺いを立てるというシーンがあります。
許可を得た弓士たちは準備をし、ひとつめの神事「大的射礼」を行います。
約10間(18m)離れた大的に向かい、10人で60本の矢を射ります。
「パンッ」と的に矢が当たる乾いた音が会場に響き、
弓士たちの集中が高まっていきます。
ふたつめの神事は「かりがねの的射礼」という、
約15間(28m)離れた約1尺(30㎝)の的に向かって、10人で100本の矢を射るものです。
難易度はグッと上がり、今年は100本中23本が命中。
当たる度に会場からは拍手と感嘆の声が上がっていました。
来年はこれまで通りの奉射祭が開催できたら、と保存会の方はお話をされていました。
時代の流れの中で中止と再開を繰り返してきた小斎伝統 奉射祭。
そこには地域の方々の奉射祭を大切に思う心、小斎地区を愛する気持ちがあってこそと思います。
また来年、次回は多くの皆さまと一緒に奉射祭を迎えられたらいいですね!
@とみー